診査診断(検査)は患者さんの将来を左右します。なぜなら、間違った診断をすれば正しい治療計画は立てられないからです。しかし、世の中は「治療方法や治療技術」にしか触れられていません。そのため、患者さんも診査診断の重要性に関しては、あまり理解できていないのではないでしょうか。では、診査診断が違うとどのようなことが起こるのでしょうか。
無益な治療を繰り返して新たな問題を生む
この写真の方は、矯正治療とセラミック治療を同時に行いました。その後も何軒か歯科医院を転院し、歯を削られ続けた結果、どこで噛んでい良いかわからなくなってしまいました。これは治療技術に問題があったのでしょうか。当院は治療技術ではなく、診査診断や分析に問題があったのではないかと思います。
上下の歯が最大面積で接触し、安定した噛み合わせの位置
口腔スキャニング・CT・矯正治療で使用するセファロレントゲンなどで、噛み合わせ・顎関節の状態・顎の位置を包括的に診断すると、残念ながら治療による後天的な問題であることが明らかになりました。
歯科治療における後天的な問題が明らかになるには、5年・10年とかかることがあります。そのため、問題に気が付かないまま過ごしてきて、少しずつ自覚症状として現れてきます。50代・60代で歯が悪くなる方は、30代・40代に行った治療が元になっていることも少なくはありません。
だからこそ、当院では診査診断によって問題の原因を明らかにし、その原因を解決するための治療法を考えるように意識をしているのです。