エプーリスは歯肉にできる”デキモノ”です。歯肉腫とも呼ばれています。
その見た目から、腫瘍ではないかと不安になられるかたもいらっしゃいますが、転移するのではなくその場にとどまります。以下の写真を見てもらうとわかると思いますが、前歯の歯茎が膨らんでいるのがわかるかと思います。同じようなデキモノが歯肉にありましたら、一度いらしてください。
エプーリスが発生する原因についてはまだ明らかになっているわけではありません。
現在原因となりうる可能性があるのは、歯肉の炎症や不良補綴物による物理的な刺激などに反応して発生すると言われています。
したがって、エプーリスを除去するだけでは問題解決にはならず、歯肉の炎症のコントロールや不良補綴物(合っていない被せ物)がある場合は、治療のやり直しが必要になる場合もあります。
エプーリスは柔らかい歯肉が増殖している状態です。そのため、痛みはありません。
好発部位としては、下顎よりも上顎に発生しやすいことがわかっており、特に前歯部に発生するケースが多いです。年齢的には20代〜40代の女性に多く見られます。
視診・触診で判断できることもありますが、エプーリスには種類があるため病理検査によってエプーリスの種類を特定することもあります。病理検査をしたほうが、資料として客観的に評価できるため、患者さんの理解度や納得感は高くなります。
エプーリスの治療については、経過観察と切除の2つの方法があります。
良性の腫瘤であるため、必ずしも切除を選択する必要はありませんが、違和感が強い場合や治療の妨げになる場合は切除を選択することが多くあります。
また、エプーリスの原因でもお伝えしましたが、歯肉の炎症や不良補綴物が発生の原因に関わると言われています。そのため、歯肉の炎症を抑えるために初期治療(歯肉の炎症をコントロールする治療)を行い、必要に応じて不良補綴物のやりかえなど口腔環境が改善されたあとに切除治療を行うことが理想的です。
もしかしたら自分の歯肉のデキモノはエプーリスかもしれない。と思ったらお気軽にご来院ください。
エプーリスの原因である歯肉の状態などの診査診断を行ったうえで、必要に応じて病理検査や治療を行います。
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