白板症は悪性化する可能性のある粘膜疾患で、文字通り白く板状になっている病変です。白い部分を擦っても取れない(剥離しない)のが特徴です。細胞数が増えて膨らむことによって、お口の中の粘膜が分厚くなります。その結果、以下の写真のように白斑のような状態になります。擦っても取り除くことができません。
白板症の原因は明らかにはなっていませんが、国立がん研究センターによると以下の要因が関係していると言われています。
白板症の症状としては、白斑(白い部分)を擦っても取れません。また、この白い部分が自然に消えることがないため、治療を行わない限り長期的に存在します。反対に言えば、擦って消えたり、広い部分が自然に消えたりするものは白斑症ではありません。白板症は場合によって、びらん(ただれ)や潰瘍があると、赤い部分が混ざって見えることがあります。それが原因で痛みを感じることがあります。
好発部位は頬の粘膜や歯肉と言われていますが、舌や口蓋(上顎の天井)にも発生します。
白板症は悪性化すると口腔がんになる可能性があると言われています。
日本口腔病理学会によると、がん化する率としては5〜10%程度と言われておりますが、経過期間が長いとがんに変化する可能性が高くなるとも言われているので、定期検診がとても重要です。
上記に白板症がみられる場合は、悪性化する傾向があるため厳重な経過観察が必要です。
視診と触診を行い、口腔内の問題を確認します。
一方、検査後の経過観察にて以下の問題がある場合は、病理検査を行います。
上記に白板症がみられる場合は、悪性化する傾向があるため厳重な経過観察が必要です。
もし慢性的な咬傷があり、白板症の病変に刺激を与えている場合は、適切な歯科治療を行います。
先ほど検査と診断でご説明した通り、経過観察を行う場合でも悪性化するかもしれないということを念頭におき、悪性化の可能性が少しでもあれば、切除をして病理検査を行います。
必要に応じて切除治療を行います。その理由は、がん化する可能性を考慮すると、外科的に切除することが最も有効であると考えられているからです。切除の範囲はヨード液を散布するルゴール染色を応用して決定していきます。
ご自身のお口の中を確認したときに、白斑があったり、擦っても白い部分が取れない場合は当院へご来院ください。
白板症であるかの判断、必要に応じて検査や治療を行います。大切なのは放置しないことです。
気になったら迷わずご連絡ください。
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