当院が抱く課題と育成方針

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歯科業界の課題

私たちが抱く課題や育成方針は、歯科業界の「今」と「未来」に繋がっており、その課題認識と問題意識が前提です。

このページでは当院が抱く課題と考え方、より良い歯科の未来を作る人材の育成方針などについて解説していきます。

医療と商売の境界線が難しい

歯科業界で最も課題となるのは、医療(経営)と商売の境界線が敷かれないことです。
その最たる例が治療が商品化している審美歯科や矯正歯科でまさに”今”起こっている問題であると思っています。

世界中で得られるエビデンス、それを実行する知識や技術と患者さんのリテラシーには乖離があり、本来の歯科医療とはかけ離れたファッションのような立ち位置になってしまっています。

また、歯科側に目線を向けてみても、定期メンテナンスを目的とした保険診療のSPTによって、10年後に歯を失っている患者さんが未だに存在するのが実情です。

通っているのに歯周病が治らない、抜かなくてよい歯を抜かれてインプラントを入れられそうになっているなど当院にはセカンドオピニオンが跡を絶ちません。

医療と商売の境界線をきちんと持つこと。強い言葉で言うならば、私たちの商売は患者さんの人生を豊かにすることです。その考えを身に着けていかなければ、将来何が起こるかわからない日本で、生き残ることは難しくなるでしょう。

我々が目指すこと

では、どうしたら患者さんの人生を豊かにすることができるか創造してみましょう。デジタルデバイスが増えていき、歯科の診査・診断がいつの日かデジタルに置き換わる可能性があります。

そのデジタルで導き出された結果が、もしかしたら多くの歯科医師・歯科衛生士よりも精度が高いかもしれません。そんな時代を想像した際に、私たちは何を目指せばよいのでしょうか。

歯科医療をデザインすること

私たちが求められることは歯科医療をデザインすることです。
デジタルツールをどのように活用し、そこから導き出されたデータを用いてどのように診療をデザインしていくのか。どれだけ素晴らしい診査・診断・治療計画がデジタルの力によって生まれたとしても、その診査診断の意味や治療計画を実行できるスキルがなければ宝の持ち腐れとなっています。

だからこそ、正しい知識や技術を学ぶ。最新のものだけではなく、トラディショナルな情報もきちんと学ぶ。そうして蓄積された情報から初めてデザインされた歯科医療が生まれると信じています。

また医療サービスも重要です。患者さんがスムーズに診療を受けられる環境、困ったことを解決できるサポートを確立していかなければなりません。その理由は患者さんのお口だけでなく、心も豊かになれたほうが良いとは思いませんか?

人材育成はとてもむずかしい

これまで述べてきたように、歯科業界は変革を求められています。
知識・技術・デジタルツールの活用・医療サービスと歯科医療自体が「包括的」でなければならない時代に差し掛かってきました。

お金を稼ぐだけの歯科医療に徹してしまうと、日本の歯科医療は世界から取り残され、衰退していく業態となっていくでしょう。多くの歯科医院は、目先の治療と利益を追求し、多くの歯科医師や歯科衛生士を抱え、将来有望な人材を「駒」のように使い倒していくのが現状ではないでしょうか。

このような問題意識から私たちのミッション・ビジョン・バリューが生まれています。

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