歯周病の原因と進行

歯周病とはどのような病気ですか?

歯肉縁下の微生物叢、宿主免疫、炎症反応、および環境関連因子間の相互作用を含む多因子性の複雑な疾患です。

歯肉の中の微生物や免疫、糖尿病、骨粗鬆症などの全身疾患や、喫煙 など生活習慣によるリスクもあります。

どうして歯周病になるのですか?

現在、歯周病の原因は単純な細菌感染症とはみなされません。プラークが歯周炎を発症する直接リスクのわずか20%しか占めておらず、直接的因子、間接的および修飾因子が残りの80%の発症の原因となっています。

したがって、健康な歯周組織は、プラーク/細菌のレベルとそのコントロールとの関連でのみ考えるべきではなく、病気の発生や健康の回復と維持 に関与するすべての要因を総合的に考慮し評価する必要があります。

歯周病に症状はありますか?

  • 咬合痛
  • 歯の動揺
  • 口臭
  • 出血
  • 唾液のねばつき
  • 歯肉の炎症
  • 歯槽骨の吸収など

歯周病の進行状態を教えてください。(歯肉炎・軽度・中等度・重度)

現在最新の歯周病の進行状況の分類は、おおまかな病態とステージとグレードに分けられます。

ステージ分類

ステージは「進行度」「重症度」を表し、現在歯周病がどの程度進行し、治療をどこまで行うかの指標になります。

グレード分類

グレードは「悪性度」を表し、歯周病の進行スピードに影響する因子を考慮しています。治療に対し、どの程度組織が反応し、治癒する可能性があるかを予測することができます。

多因子疾患という認識により環境因子に焦点が当てられたことによる分類の導入で、個人によって異なる割合で進行し治療反応を 予測することが目的です 。長期間予防またはコントロールするためにより高い患者の個性の識別が必要になります。

歯周病の治療法を教えてください。

歯周病の治療は、診査診断、初期治療、歯周外科、メインテナンスに分けられます。
歯肉炎、歯周炎 軽度 (stage Ⅰ 、Ⅱ)では初期治療後にメインテナンスに、歯周炎 重度(stage Ⅲ、Ⅳ)では歯周外科を行いメインテナンスに移行します。

診査診断

口腔内診査、レントゲン診査、歯周精密検査、口腔内写真撮影、細菌検査(虫歯、歯周炎)などを行い、歯周炎のレベルを判定していき、患者様の現在の状況を把握します。

初期治療1

ブラッシング指導、歯肉の周りの歯石の除去を行い、炎症の軽減を図り、再度歯周精密検査を行います。

初期治療2

歯肉の中の歯石を必要であれば、麻酔下で除去していきます。その後再度歯周精密検査を行い炎症の変化を観察していきます。

歯周外科(再生療法)

炎症(歯石)が取りきれない、深いポケットにおいては、外科的に歯肉を避けて直視できる状態で歯石の除去や、炎症性の肉芽を除去し、場合によっては、人工的な骨にて失われた骨を補填していきます。

メインテナンス

炎症のない浅いポケットが確保されてたら、メインテナンスにて確保できた健康な状態を維持していきます。

歯周病治療に重要なポイントはありますか?

本医院に初診として来院される患者様に、歯周病について初めて話をお聴きになったと伺うことが度々あります。また、そのような患者様の多くが、stage 3,4であることが多く、まずはご自身の状況を把握していただくことが重要であると思います。(因みに、痛みや症状が出て来る頃には、歯周病のステージはstage3,4 であることが多いです。できればstage1,2の段階で拝見させていただきたいです。)
そして、歯周炎の治療は、 回数がかかること、メインテナンスにてしっかりと経過を観察することが、長期に口腔内の健康を維持する為に必要であるということをご理解していただきたいです。

当院の強み

衛生士の徹底した診査と説明

一人一人の患者様によって症状ないし、歯周病の状態は千差万別です。
そのため、歯周病の精密検査、プラークコントロール、細菌の数、レントゲンによる骨の状態、など多くの診査結果に基づき、今の現状がどのような状態で、今後どのようなリスクがあるのか?

症状がないけれども、歯周病にかかっているということもよくあります。
炎症のない健康な状態を確保することを徹底しています。

再生療法

歯を支えている骨が歯周病でなくなり、歯がグラグラした状態でも支えている骨を再生させることができる可能性があります。
それにより、本来は抜歯と診断された歯も残すことができる可能性があります。