ラミネートベニアは前歯のエナメル質を一層だけ削り、そこにセラミックを貼り付けることによって、審美的な改善を目指す治療です。その大きなメリットは何よりも歯を削る量を最小限に抑えたうえで高い審美性を取り戻すことができる点にあります。この写真を見てどの歯がラミネートベニアを行った歯かわかりますか?
実はこの赤丸の部分を治療していました。
当院では適応症例である場合は、ラミネートベニアでの審美修復を行っております。
一方、ラミネートベニアは幅広い症例に対応しているわけではないため、トラブルの元になることも少なくありません。
このページではラミネートベニアのメリットを中心に、理解しておくべきポイントについても詳しくお伝えしていきます。
ラミネートベニアの特徴としては、前歯のバランス・形態(歯の形)・色調を改善することにあります。この写真では歯の色の問題以外にどこに審美的な課題があるかわかりますでしょうか?
歯の色にフォーカスが行くかもしれませんが、この症例では左右の歯の長さが違うため、バランスが悪く見えてしまっています。ラミネートベニアを行う際は、色や形だけにこだわるのではなく、他の歯とのバランスを取り、調和させていく必要があります。
上記の写真は他院でラミネートベニアをした際、歯の表面を過剰に削られすぎてしまい、エナメル質の下にある象牙質が見えているため歯の表面が黄色くなっています。
この場合は、接着はエナメル質に行う必要がありますが、エナメル質の面積があまりにも少ないため、接着に問題が発生してしまいます。また、象牙質の黄色い色が見えてしまうためラミネートベニアをしても黄色く見えてしまう可能性があります。
そのため、最終形をイメージしながら歯を削ることがとても重要です。歯の強度・接着性・審美性のあらゆる部分を考慮しながら設計していくことが重要です。
上当院では日本トップクラスのセラミスト(歯科技工士)にセラミックシェルの製作を依頼しています。そのセラミストに依頼して製作したものを実際にセットした写真が冒頭に出てきた写真です。天然歯のように美しく、バランスの取れた口元を実現することができました。
クオリティの高い歯科技工士は、真っ白に作られたようなものではなく、天然歯と見紛うような仕上がりにしてくれます。その製作過程でエラーが起きないように工夫をしています。その取組みについて審美歯科のページでお伝えしているので、ぜひ一度ご覧ください。
当院の症例を通じてラミネートベニアについてお伝えしてきましたが、素晴らしい部分だけでなく注意点についてもお伝え致します。何が注意点かというと「適応症例が限られる」ということです。
虫歯治療や根管治療によって歯質を多く失っている歯に関しては、強度が保てないためラミネートベニアではなくセラミッククラウンをご提案することもあります。歯の強度を考慮せずに行ったラミネートベニア治療でトラブルに発展することがあります。
また、噛み合わせが悪いと、ラミネートベニアに応力がかかり、テコの原理で外れてしまうことがあります。そういった場合もラミネートベニアの適応外となります
ラミネートベニアは素晴らしい治療である一方で、適応症例が限られてしまうことも知っておきましょう。
前歯の見た目が気になったらお気軽にご相談ください。当院ではラミネートベニアをご検討の方の診療相談やセカンドオピニオンも承っております。
前歯は目立ちますから、後悔のない治療を行ってほしいと考えています。
完全予約制ですが、ご相談からでもお気軽にご来院していただけたらと思います。
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