この症例は歯周病が進行し、歯が揺れ動いています。CT画像を見ると顕著にわかりますが、歯を支える骨である歯槽骨が垂直に溶かされてしまっており、歯周病の知識が乏しい歯科医院では抜歯を宣告されてしまう可能性がある症例です。
歯周組織再生療法とは、歯周病によって失われた歯周組織や骨を再生し、歯を残すための治療方法です。これまでは歯周病が進行して大幅に骨が溶かされてしまうと抜歯になっていましたが、再生を促す薬剤や安全な骨代替材料が登場したことによって、歯周組織再生療法が歯周病治療の主要な選択肢となりました。
また、外科治療が必要な歯周病治療は、歯肉を切り取って、骨を削る切除療法が主流でしたが、健全な歯周組織を獲得することができる一方、歯冠が長くなる・清掃が難しい・根の露出などの問題が生じてしまいました。それも、歯周組織再生療法の登場により、それらの問題が発生しにくくなりました。
歯周組織再生療法を成功させる因子は大きく2つに分けることができます。それは、患者さんの要因と、対象歯の要因です。
喫煙は成功率に大きく影響しています。
歯周組織再生療法をおこなうにあたっては、患者さんに禁煙をお願いしています。
また、プラークコントロールや糖尿病なども影響する因子になりますから、歯周病の初期治療(歯周基本治療)を確実に行うことは治療の成果に反映されます。
このようなことから当院では初期治療をしっかり行うという方針は、この部分にも大きく関係していると言えます。初期治療によって、プラークコントロールが良くなり、糖尿病の数値が改善されたという報告もあるためです。
歯周組織再生療法の成功において重要なことは、血餅(血の塊)を保持することです。血餅を保持することができれば、歯周組織再生療法の成功率は高まります。また、残存する骨の壁の数が多く、急角度の垂直性骨欠損が最も成功率が高いとされています。
非適合症例に関しても2つの要因があると考えています。2つに分けることができます。それは、患者さんの要因と、対象歯の要因です。
これらの場合は良好な結果を得にくいということから、残念ながら非適合となってしまいます。大変だとは思いますが、大切な歯を残すためにも頑張りましょう。
抜歯を宣告されたからと言って諦めずに、あなたの歯が残せるかどうかを調べてみませんか?調べたうえで、抜歯以外の選択肢を見つけることができる。それが「検査とセカンドオピニオン」です。当院では再検査をしたい、別の選択酢を探したいからセカンドオピニオンをしてほしいという方のご予約を承っております。お気軽にご相談ください。
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